イラストレーター Abe Kannaさん
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ゆるゆるなイラスト”あべ絵”で見ている人を癒す
イラストレーター Abe Kannaさん
札幌を中心に北海道で活動するクリエイターを、多彩な工作機械だけでなく情報発信からも応援したいとスタートした「 SHAREGARAGE ~ SAPPORO ものづくりコミュニティ~」。今回インタビューのマイクを向けたのは、ゆるゆるなイラスト”あべ絵”で見ている人を癒す イラストレーターAbe Kannaさん。Abe Kannaさんのものづくりに目覚めたきっかけから現在の活動や今後の目標についてお聞きしました。
イラストレーター Abe Kanna
1992年 北海道十勝郡浦幌町生まれ
札幌大谷短期大学美術学科 油彩コース卒業
個人のInstagramで描いて投稿していた日記イラストをきっかけに、2018年に本格的にイラストレーターとしての仕事を開始。
インスタグラム
きっかけは自身の絵日記ー
ー”あべ絵”を描きはじめたきっかけはなんですか?
「もともと絵を描くのが好きで、イラスト自体は小さいときから描いていました。イラストレーターとして活動しようと思ったきっかけは、個人のInstagramであげていた絵日記を見た友達が、『それ商品にしたらどう?』と言ってくれたことです。」
あくまでプライベートの絵日記だったため、内容は自分の身の回りのことについて。
登場する人物もモチーフは自分自身が多くなるそうです。
「当時は、わたしこんなキノコヘアーをしていたんですよ(笑)」
現在のAbeさんの髪型にキノコヘアーの面影はないが、確かに絵日記に登場するキャラクターの”ゆるさ”はAbeさん本人を思わせます。
また”あべ絵”には、ちょっと笑える日常のとある瞬間が、ストーリーとしてイラストに組み込まれています。
「Instagramで絵日記をはじめたのもそうなのですが、今の作風に至っているのはギャグ漫画が原点になっています。特に『ピューと吹く!ジャガー』『ギャグマンガ日和』)がお気に入りで、どちらも日常的なクスっと笑えるストーリーを題材にしているギャグ漫画なんです。なんてことない日常をどの視点で見て描いたら、人を楽しませることができるか、そういう考え方に影響を受けていると思います。」
ー1番最初のお仕事としての作品はなんですか?
「最初の作品は、友達がやっているバンドのオリジナルTシャツのデザインです。そのまえから本格的にやりたいなとは思っていたのですが、そのときもっと色々なものを作りたいという気持ちが膨らみました。」
バンド名:ズーカラデル
Twitter@gooutzoo
ゆるゆるな”あべ絵”を描くために、自らもゆるゆるを維持ー
ー作品づくりで特に意識していることはなんですか?
「力まない。落書きに近い感じで、ゆる~く描くことです。寝そべったりしながら描いたりするときもあります(笑)
描くときは、ちゃんと食べてお風呂入って寝て。自分がリラックスしている状態にいれるよう気をつけています。」
とにかく気持ちに余裕を持って、ゆるゆるなイラストを描くために、自らのコンディションもゆるく保つよう意識しているそうです。
ーでは、制作している中で一番大変だったことはありますか?
「今年の5月にあったサッポロモノヴィレッジ(※1)の準備はとても大変でした。数をたくさん描くためにモチベーションを維持するのに苦労しましたね」
ーどれくらいの数の作品を描いたんですか?
「ポストカードを100枚、100通りのイラストを描きました。すべて手描きで作りました。。。(笑)」
ー100通り!それはすごいですね…
「毎日仕事から帰ってきて夜描いていたんですが、追い詰められると上手くゆるいイラストが描けなくて。切羽詰まった感じになってしまうんです。モノヴィレッジははじめてのイベントだったので、そんな自分を知れたことはよかったです。
次からはちゃんと余裕を持って、取り掛からなければならないとわかったので」
ー結局そのときは納得できる”あべ絵”は描けましたか?
「なんか限界を越えたときに、むしろヘトヘト感が出ていい感じにゆるい絵が描けました(笑)」
今までインタビューしてきた作家さんとは一味違う独自性を持ったAbeさん。
Abeさんの”モチベーションを保つ”という意味合いは彼女のベストコンディションを維持するという意味で、むしろやる気や根気ではどうにもならない、自然体の中から生まれるくるクリエイティビティーを大事にしていることが伝わってきました。
※1)サッポロモノヴィレッジ…2016年から開催されている北海道最大のハンドメイドフェスティバル
イラストを描くことは自己表現のひとつー
ーAbeさんがイラストレーターとして活動を続ける理由はなんですか?
「自分自身のものの見方を他人と共有したいんだと思います。
イラストを描くという行為は、自己表現をする一つのツールだと思っていて。もともと喋ることがあまり得意ではないので、絵を描くことがそのかわりになってコミュニケーションをつくることも多かったです。」
すべての人に理解されなくてもいいという考え方は、アート思考が強いかもしれないと自己分析しているAbeさん。
しかし本格的にイラストレーターとしての活動を開始して初めてのイベント「サッポロモノヴィレッジ」で出店の際、
世代を問わず多くの人に「いいね、可愛いイラストだね」と言ってもらえたことはとても自信に繋がったと言います。
「受け入れてくれる人は、ちゃんと受け入れてくれる。これからも自分のペースで少しずつ少しずつ活動を続けていきたいです。」
ここからはAbe Kannaさんと
SHAREGARAGEのUVプリンターがコラボレーションしました。
Adobe Illustratorでデータ作成ー
今回はスマートフォンケースにAbeさんのイラストをUVプリントします。普段からIllustratorを使うことに慣れているAbeさんにデータを用意してもらいました。
印刷物の準備ー
スタッフー「まず表面についた指紋や汚れを落とすために、スマートフォンケースを中性洗剤で洗って綺麗に拭きます。」
Abeさんー「こんな感じで大丈夫ですか?」
スタッフー「いい感じです。」
スタッフー「準備が終わったら、印刷物をUVプリンターにセットします。実際に印刷される場所のガイドラインを先に印刷してあるので、その線に合わせてセットしてください。」
Abeさんー「結構難しいですね…」
印刷開始ー
スタッフー「ではセットが完了したのでいよいよ印刷です。」
Abeさんー「すごい!こんな風に動いていくんですね。」
印刷終了ー
スタッフー「手にとってみて大丈夫ですよ。」
Abeさんー「もう固まっているんですね!思っていた通りの出来になりました。理想通りの透け感です。」
SHAREGARAGEを利用してみてー
ー今回はじめてUVプリンターを利用してみてどうでしたか?
Abeさんー「ものづくりの可能性が広がりました。グッズに関して、紙媒体での展開ばかり考えていたのですが今回手軽にスマホケースを作成できたことは良い経験になりました。UVプリンターの特性を活かしてキーホルダー、コースター等いろいろ作りたいですしもっと自分で試してみたいなと思いました。」
creators file 第18号のAbe Kannaさん、ありがとうございました!
SHAREGARAGEは作家さんの活動をサポートしていきたいと考えています。ワークショップを開催したいけど場所がない、自分で広報活動をする余裕がない、などの問題を一緒に解決していくことができます。また、レーザーカッターやUVプリンターといった多彩な工作機械とコラボレーションしたワークショップを企画開催することもできますので、ぜひご相談ください!